アプライド・セラピューティクス
Online ISSN : 2432-9185
Print ISSN : 1884-4278
症例解析&文献評価ワークショップ2018 : 脂質異常症
プリセプターの視点からの文献評価コースの報告と考察
茂木 孝裕藤田 朋恵金井 紀仁神山 紀子久保田 洋子小茂田 昌代佐藤 弘康関根 祐子中田 和宏根本 慎吾林 洋子本石 寛行
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ジャーナル オープンアクセス

2018 年 10 巻 p. 47-55

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抄録

アプライド・セラピューティクス学会主催の症例解析&文献評価ワークショップ2018 が5 月19、20 日に開催された。14 回目となる今回のワークショップは2017 年に動脈硬化性疾患予防ガイドラインが改訂された「脂質異常症」をテーマとした。組織委員が症例解析、文献評価コースに分かれ事前準備と当日のプリセプターを担当した。文献評価コースでは症例解析コースの症例を踏まえて、一次予防を目的としたランダム比較試験について、ガイドラインの根拠となっている主要文献から2 つ選定し、それぞれ「演習」・「課題」文献とした。参加者には講議資料、「演習」・「課題」文献と「演習」文献のチェックリスト・ワークシート記入例を事前に送り、予習を促した。当日は4 班に分かれ、small group discussion(SGD)形式でチェックリストを用いて文献を評価し、要点、限界点をワークシートにまとめ、全体で発表、議論し、最後に文献が症例に適用できるかを検討した。参加者は文献評価スキルの習得だけでなく、そのスキルを臨床に活用するプロセスを学んだ。課題として残されたのはグループ間の取組み進行に差が生じたことであった。その要因の一つとして参加者の予習状況の差が考えられた。参加者に過度な負担が掛からないように「読みやすい」論文の選定、事前準備の進め方の改善が必要である。また文献の症例への適用を検討する際は症例評価(疾患重症度の評価や治療目標の決定)ができないと議論が進まないこともわかり、今後の課題である。薬剤師に必要な臨床で活用できる文献評価スキルがこのワークショップを通して広がっていくことを期待したい。

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© 2018 日本アプライド・セラピューティクス(実践薬物治療)学会
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