水産増殖
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原著論文
クロマグロ飼料の糖質配合量
Biswajit K. BiswasSeung-Cheol JiAmal K. Biswas瀬岡 学Y.-S. Kim滝井 健二
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2009 年 57 巻 1 号 p. 99-108

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抄録

クロマグロ稚魚に糖質含量が 7,12.8,18.5および24.8%の飼料を,8 および11日間給与して適正な飼料糖質含量を求めた。なお,糖質配合量の違いに基づく飼料組成の過不足は,魚粉17部とオイル 2 部の混合物を増減させ調整した。平均体重1.6 g の稚魚では12.8%飼料区に最も優れた飼育成績,体タンパク・脂質含量および蓄積率が得られた。体脂肪酸組成に区間差は認めらたが,糖質含量の違いによるものでなかった。また,平均体重9.7 g の稚魚を12.8%飼料で飼育すると,イカナゴ切餌に匹敵する飼育成績が得られることを確認したが,体脂質,ビタミン C そして20:5n-3および22:6n-3含量は有意に高かった。以上の結果より,クロマグロ飼料の適正糖質配合量は13%前後で,その時のタンパク質・脂質含量は60・16%であった。

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© 2009 日本水産増殖学会
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