水産増殖
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マダイ仔魚における微粒子飼料中ビタミンCの添加効果
任 同軍越塩 俊介手島 新一石川 学横山 佐一郎Fady Raafat MICHAELOrhan UYAN
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2006 年 54 巻 4 号 p. 561-566

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抄録

マダイ仔魚の生残率, 成長, 魚体中ビタミンC含量および高水温と低塩分ストレス耐性に対するビタミンC誘導体Lascorbyl-2-monophosphate-Na/Ca (AMP-Na/Ca) の添加効果について調べた。ふ化後10日齢の仔魚にビタミンC含量が0, 206, 768および1, 508mg/kgの微粒子飼料のみを与えて14日間を飼育した。AsA768および1, 508飼育区はAsA0区より有意に高い生残率を示した。AsA1, 508飼育区はAsA0および206飼育区より有意に長い体長を示した。飼料中AMP-Na/Ca含量の増加とともに全魚体のビタミンC含量およびストレス耐性も増加する傾向を示した。以上の結果から, マダイ仔魚はビタミンCを要求し, 高ビタミンC含有 (768mgAsA/kg) 微粒子飼料のみによるマダイ仔魚の飼育は可能であることが示された。

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© 日本水産増殖学会
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