2017 年 27 巻 p. 4-31
本研究の目的はICAが策定した既存のアーカイブズ記述の国際標準で蓄積された記述を、新たな国際標準の開発段階の1つであるRiCCMに適用するために、解決すべき課題を明らかにすることである。本研究の方法は、既存のICAが定めた4つの国際標準をRiCCMに適用し、①メタデータの設計に関する観点と②専門職員を必要とする作業に関する観点の2つの観点で課題の抽出を行う。
本研究の結果、1)RiCCMと既存の国際標準、機械可読な記述方式及び他分野のモデルとの整合、2)RiC CMへの適用手続きの煩雑さ、3)実体及び属性の同定、分離、統合並びに選択といった専門職員を必要とする作業の課題が抽出された。