2006 年 5 巻 p. 54-65
アーカイブズ教育の検討が盛んに行われている。まず日本の大学・大学院におけるアーカイブズ教育の現場を概観し、2、3の大学での事例を紹介した。つぎに別府大学のアーキビスト養成課程をとりあげ、それを事例にしてアーカイブズ教育の問題点について述べた。このモデルでは、養成課程は大学+大学院をセットとし、学部教育では、将来大学院へ進学する者へのアーカイブズ基礎教育だけでなく、大学院へ進まないで卒業する者へのレコード・マネジメント教育の役割を与えるよう、設計している。アーキビスト養成の重要なキーは公文書館での実習と考えるが、今年度実施後、その結果を検討する必要を感じている。