2007 年 7 巻 p. 39-49
封建制度が終わりを告げ、新しい近代行政機構がスタートする明治期に焦点を当て、明治期の行政機関の文書に対する認識の変遷を追いながら、アーカイブズの兆しにつながる行為、それが育ち得なかった環境等について考えてみたい。
現代の公文書管理の原点は、この近代行政機構がスタートする明治期にあると考えられる。年代を追いながら文書に対する政府の認識がどのように変化していくか、アーカイブズにつながる兆しがあったのかなかったのか、あったとすれば、それは育ったのか育ち得なかったのかなどについて考えてみたい。