アーカイブズ学研究
Online ISSN : 2434-6144
Print ISSN : 1349-578X
論考
映画関連企業資料の現状と問題点
加藤 厚子
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2008 年 8 巻 p. 21-39

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抄録

映画は芸術作品であると同時に、企業により販売され世界規模の市場で消費される商品である。近年、映画は文化財・歴史資料として研究されているが、映画に関わる企業の企業資料については看過されてきた。映画という商品の特性や、企業における保存意識の低さから、映画関連企業資料の実態は明らかではない。その一方で、世界では企業資料を含む「映画遺産」の保存意識が高まっている。本稿では、映画関連企業資料の特徴を分析し問題点を指摘した上で、資料管理の観点から大手映画会社の歴史を概観し、企業資料の現況把握を試みる。そして関連機関によるアーカイブの取り組みを検討し、映画関連企業資料の調査・保存・公開における問題点を指摘し考察を行う。

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© 2008 日本アーカイブズ学会
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