2025 年 64 巻 p. 98-111
本稿では,コミュニケーション支援のための研究,学級における個別支援,教育方法について展望した。2023年7月から2024年6月までの1年間を中心に発表された研究を紹介した。コミュニケーション支援のための研究として,意図の理解,心情の推測,視点の取得について展望を行った。学級における個別支援として,「児童・生徒支援」と「教員支援」のように分類し,支援を受ける側と支援を与える側それぞれの観点から行われた研究を展望した。教育方法に関しては,児童・生徒および当事者の視点,教員および保護者の視点から行われた研究を展望した。最後に,今後の課題として,多領域連携の必要性とニューロダイバーシティの可能性について検討した。