アレルギー
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小児気管支喘息児における運動負荷前後の病態に関する研究 : 第4編 気管支喘息とスキー
正木 拓朗永倉 俊和飯倉 洋治
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1981 年 30 巻 2 号 p. 68-73

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抄録

気管支喘息児のスキーキャンプを1973年より計6回行い, 喘息発作頻度, スキー遊びによる肺機能, 血中 FFA, コルチゾール, DβH の変動を検討した。発作頻度は軽症群は11%, 中等症群は27%, 重症群は62%であり, 軽症群はたとえ発作がおきても無処置で軽快したが, 重症児群はほとんどの例で気管支拡張剤の投与を必要とした。スキー遊びにより肺機能は FEV_1.0, PFRともに改善傾向を示し, FFA, コルチゾール, DβH ともに重症児をのぞき運動後の上昇がみられた。スキーは中等症以下の喘息児にとって好ましい運動と考えられ, 喘息児のスキー旅行に関しては適切なアドバイスを与え, 積極的に参加させても良いと思われた。

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© 1981 日本アレルギー学会
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