アレルギー
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カンジダ喘息の発症機序に関する研究 : 第2報 カンジダに対するIgE抗体とアトピー素質との関連について
月岡 一治
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1982 年 31 巻 10 号 p. 1029-1034

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抄録
Candida albicans(以下, カンジダ)がアトピー素質保有者の喘息の原因になったとき, カンジダに対するIgE抗体の産生がどうであるかを検討するために, アトピー素質の保有者でカンジダを抗原としてもつ患者31名(15-65才, 24名はHDが重複抗原)をえらんだ.HDに対するIgE抗体はPK反応とRASTで高率に証明されたが, カンジダに対するIgE抗体は有意に低率にしか証明されなかった.主に非アトピー患者について検討したカンジダに対するIgE抗体陽性率(一報)と差がないので, カンジダはアトピー素質の有無によらずヒトにIgE抗体の産生を起こしにくい抗原であると考えられた.
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© 1982 日本アレルギー学会
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