アレルギー
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バセドー病患者血清中に酵素免疫測定法で検出された抗FucGM_1抗体
澤田 賢三井村 裕夫桜美 武彦岩森 正男永井 克孝
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1982 年 31 巻 10 号 p. 1041-1047

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抄録

FucGM_1ガングリオシドはウシ甲状腺を特徴づけるガングリオシドの1つであり, 甲状腺刺激ホルモン(TSH)の受容体と何らかの関係を有すると推測されるガングリオシドの1つである.我々は今回, 正常人とバセドー病患者で抗FucGM_1抗体の活性を検討するため, 固相法による非競合的酸素免疫測定法を開発した.ゲラチンはヒト血清中の非特異的血清因子を取り除くのに有用であった.血清の10倍希釈の吸光度(OD)が正常人の平均値+3SDをこえた場合, 抗FucGM_1抗体が陽性と考えた.バセドー病31人で抗FucGM_1抗体活性を検討すると, 4人で陽性であった.さらに, その陽性の中の1人の血清で, 中和試験によってその特異性を検討した.

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© 1982 日本アレルギー学会
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