ヒト好塩基球からarylsulfataseが遊離されることを証明し, アレルギー性刺激で遊離されるarylsulfataseの化学的な性状を解析した.その結果, 好塩基球からアレルギー性刺激によって遊離されたarylsulfatase活性は, 燐酸イオンによって阻害され, 至適pHが5.0であることからtype IIAであると判定した.好塩基球からのarylsulfataseの遊離には, ヒスタミンやSRS-A遊離と同様カルシウムイオンが必要であった.またarylsulfataseの遊離は, ヒスタミン遊離と同様に, theophyllineによって抑制された.この事実は, arylsulfataseの遊離も細胞内cyclic nucleotide濃度によって調節されることを示唆する.