アレルギー
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ヒト好酸球, 好中球, 単球からのLeukotriene C_4遊離に対するCatalaseの影響およびその遊離過程に及ぼす細胞間相互作用の可能性について
梶田 俊行市村 登寿三田 晴久斉藤 博士油井 泰雄信太 隆夫
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1987 年 36 巻 5 号 p. 238-247

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抄録

ヒト好酸球, 好中球, 単球をcalcium ionophore A23187(CaI)またはopsonized zymosan(OZ)で刺激した場合のimmunoreactive LTC_4(i-LTC_4)の遊離について検討した.CaIを用いた場合には好酸球から最も多量のLTC_4が遊離したが, OZの場合にはその遊離量は1/10以下で, 各白血球間での遊離量に有意差はなかった.またcatalaseを添加することにより好酸球ではCaIで1.5倍, OZで3倍近い遊離量の増加をみた.次にOZを刺激薬とし, 好酸球と単球または好酸球と好中球の間でのi-LTC_4遊離に及ぼす細胞間相互作用の可能性について検討した.好酸球と単球を一緒にincubationすると, おのおの単独でincubationした合計値に比べて2倍近い有意な増加をみ, catalaseを添加した場合でも同様の結果を得た.これに対して好酸球と好中球とで行った有意な増加はみられなかった.

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© 1987 日本アレルギー学会
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