アレルギー
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成人気管支喘息患者におけるイヌ, ネコアレルゲン感作例の背景について
前田 裕二秋山 一男早川 哲夫長谷川 眞紀金子 富志人信太 隆夫宮本 昭正
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1993 年 42 巻 1 号 p. 9-17

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抄録

我々はネコ, イヌに感作 (RASTスコア≧1) されている成人喘息患者を検討した。非感作例と比べ感作例には以下のような特徴があった。1) 喘息発症年齢のヒストグラムは二峰性を示した。2) ネコ上皮に感作されている喘息患者はイヌの毛, フケに感作されている患者に比べより高頻度にみられより高いRASTスコアを示した。3) イヌフケとイヌ上皮のRAST値は有意な相関があった。4) ネコ上皮とイヌ毛のRAST値には相関はみられなかった。5) その他のアレルゲンの皮内反応陽性率は非感作例よりもより高率であり, 特に食物アレルゲンにおいて高率であった。6) イヌ, ネコアレルゲン感作例は非感作例よりもより強く室内塵-ダニに感作されていた。イヌ, ネコに感作されている喘息患者は他のアレルゲンにも多く感作されていた。感作患者は非感作患者よりもアトピー素因が強くこのことがイヌ, ネコに感作されている理由と考えた。ネコのRASTスコアがイヌのRASTよりもより高かったことはネコがイヌよりも臨床的にはより重要であることを示している。このことは臨床上の経験とも一致することである。

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© 1993 日本アレルギー学会
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