農林業問題研究
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個別報告論文
Valuing the Beachscape Beauty of Caramoan, the Philippines:
Towards Establishing A User Fee System for Sustainable Ecotourism and Coastal Resource Management
G. Bradecina RaulJose U. Sajise AsaShinbo Teruyuki
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2011 年 47 巻 1 号 p. 90-95

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抄録

本研究では,フィリピン・カラモアン地域の沿岸景観保全に向けた WTP を推定するために CVM を適用した.まず回答者は多くが教育を受けた若い世代で比較的裕福な階層であった.また沿岸へのゴミ散逸や汚染,ダイナマイト漁等が沿岸環境の保全における主要な管理問題となっているが,保全へ向けた管理権限の設定や,沿岸保全や漁業関連の法規制に対する住民の認知が観光の持続可能性に効果的と認識されていた.回答者のおよそ半数が海岸景観の保全への支払いに同意し,提示額を拒否した者の約7割が抵抗回答であった.抵抗回答を除き不確かな回答を調整した推計では,平均 WTP は年額1,147ペソとなった.この高いWTP はアクセスが悪いため残された原生的な自然に起因すると考えられる.集計 WTP は年額13,764,000ペソであった.今後,沿岸資源管理の全体的な開発計画に基づいた利用料金の徴収システムについて検討が急がれる.

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© 2011 地域農林経済学会
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