抄録
今日社会はますます情報化の波にのり拡張を起こしているといえる.その理由として,インターネット,携帯端末,電子通信を通した"人間行為(距離)の縮小"にあると考えられる.これら最先端技術の中に眠るデジタルという考え方をより包括的に捉え,人間とデジタルの関係に触れる新たなコミュニケーション論である"デジタルコミュニケーション論"を本論文にて提唱していくとする.現状として,日本そして世界に目を向けてもまだこの"デジタルコミュニケーション"という言葉は広く知られてはいない.それにもかかわらず自然とこの新語に対する親近感があるのはなぜか?その答えとして,"デジタル","コミュニケーション"という2語がどちらも私達の生活にとって欠かせないものになっているということが挙げられる.本論文では"デジタル"と"コミュニケーション"を歴史的背景より再考察し,デジタルコミュニケーションの持つ可能性について言及していく.