芸術科学会論文誌
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一般論文
特徴的な動き方を考慮したオーロラのビジュアルシミュレーション
小島 啓史竹内 亮太渡辺 大地三上 浩司
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2013 年 12 巻 1 号 p. 24-35

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抄録
自然景観のビジュアルシミュレーションは,3DCGの重要な研究分野の1つである.これまでに様々な自然景観を再現する手法の開発が行われており,教育,産業などの幅広い分野において活用する機会が増加している.本研究では,北極や南極付近の極地方に現れるオーロラに着目した.オーロラのビジュアルシミュレーションでは,オーロラの形,運動,色といった特徴や,その発生メカニズムを利用することで,オーロラと3DCGの視覚的印象が類似した動画を自動生成できる.本研究ではオーロラの特徴的な動き方と,レンダリング品質の両立を目的とした.オーロラの特徴的な動きを荷電粒子の運動として扱うことで再現した.荷電粒子の運動を再現するために電磁場シミュレーションを行い,荷電粒子の分布の状態によって解析領域を更新することで,解析領域外に飛び出した荷電粒子に対応した.また,物理的な発光過程のシミュレーションに合わせて光の減衰を考慮することで,オーロラに適したレンダリング手法を提案する.オーロラの特徴的な動きに合わせてレンダリング品質についてレンダリング結果の検証を行い本手法の有効性を確認した.
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© 2013 芸術科学会
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