抄録
【目的】大腿四頭筋へのダイナミックストレッチングとスタティックストレッチングを実施した後の、膝屈曲可動域および膝伸展筋力の変化を検討した。
【方法】健常成人男女18名を対象に、ダイナミックストレッチングを行う介入、スタティックストレッチングを行う介入、ストレッチングを行わず安静を保つ介入(安静)を行った。ダイナミックストレッチングは、つかまり立位をとり1回6秒(10回/分)のゆっくりとした速度で12回行う方法とした。
【結果】ダイナミックストレッチングおよびスタティックストレッチングは、同様に膝屈曲可動域が有意に増加した。しかし、スタティックストレッチングにおいてのみ膝伸展筋力が有意に低下した。安静は全てにおいて有意な変化がなかった。
【考察】1回6秒を12回行うダイナミックストレッチングは、理学療法場面において有益な方法となり得る可能性があった。