2016 年 28 巻 p. 37-40
本研究の目的は健常成人男性に対して全身振動刺激(Whole Body Vibration:以下WBV)を実施し,胸郭可動性及び肺機能の変化を調査することである。健常成人男性8名を対象にWBV実施前後の胸郭拡張差と肺機能検査を行った。胸郭拡張差は腋窩高,剣状突起高,第10肋骨高の全てでWBV後に有意に拡大した。肺機能検査はVC,%VCで有意に上昇した。WBVにより即時的に胸郭の柔軟性が向上し,吸気が増加することが示された。本研究は5分間の機器での介入で効果を示し,リハビリテーション実施時間の有効活用や,画一的な効果の提供につながるものと思われる。