東北理学療法学
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研究論文
理学療法士養成教育機関における身体運動学シラバスの分析
―横断的調査―
古川 勉寛Goh Ah-ChengNeumann Donald AWong Alan
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2020 年 32 巻 p. 42-49

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抄録

【目的】我々は,6 カ国語に翻訳されている身体運動学教科書(Kinesiology of the Musculoskeletal System: Foundations for Rehabilitation;以下 Kinesiology text)を採用した3 カ国の 3 大学を対象に身体運動学シラバスを分析することで,授業内容の特徴を抽出し,シラバス作成に示唆を与える知見を得る目的で実施した。

【対象と方法】対象は,Kinesiology text の著者が所属する Marquette 大学(以下,M 大学),Kinesiology text を教科書として使用している Singapore Institute of Technology(以下,S 大学),医療創生大学(以下,I 大学)とした。各大学の身体運動学シラバスを回収した後に,博士号を有する教員 2 名を中心にシラバスの特徴を抽出する表を作成した。表は,身体運動学の総授業時間等の時間的要素,授業の方法,授業内容,試験で構成された。

【結果】総授業時間は,M 大学201時間,S 大学84時間,I 大学67.5時間であった。講義と演習を組み合わせながら授業を実施する M 大学,S 大学に対して,I 大学では全講義終了後に演習を開始していた。授業内容では,M 大学が身体運動学の授業科目内で基本的な解剖学を学ぶことができる特徴が確認された。

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© 2020 公益社団法人 日本理学療法士協会 東北ブロック協議会
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