東北理学療法学
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研究論文
脳卒中患者における長下肢装具から短下肢装具へのカットダウン移行期間に関わる因子の検討
~回復期リハビリテーション病棟入棟時の因子を用いて~
岸 広樹渡辺 光司
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2021 年 33 巻 p. 25-31

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抄録

【目的】回復期リハビリテーション病棟(以下回復期)に入棟した脳卒中患者を対象に長下肢装具(以下KAFO)から短下肢装具(以下AFO)へのカットダウン移行期間に関連する回復期入棟時の因子を明らかにすることを目的とした。

【対象】回復期入棟時より歩行練習においてKAFOを必要とした脳卒中患者のうち,KAFOからAFOへカットダウンし最終的に歩行自立または監視に至った38名。

【方法】後方視的に回復期入棟時の患者特性及びカットダウン移行期間を調査した。従属変数をカットダウン移行期間,独立変数を年齢,性別,脳卒中の既往歴の有無,Fugl-Meyer Assessment下肢項目(以下FMA-LE),半側空間無視の有無,FIM運動項目(以下mFIM),FIM認知項目とし重回帰分析を行った。

【結果】カットダウン移行期間に関連する因子としてFMA-LE及びmFIMが抽出された。

【結語】カットダウン移行期間の長期化には回復期入棟時のFMA-LE及びmFIMが低値であることの関連が示唆された。

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© 2021 公益社団法人 日本理学療法士協会 東北ブロック協議会
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