2021 年 33 巻 p. 32-40
【目的】本研究では理学療法士のストレッチング技術について,運動指導未熟練者と比較することで,その技術特性を定量的に明らかにすることとした。
【方法と対象】対象者は,臨床経験年数を5年以上有する者10名を理学療法士群,運動指導経験のない者10名を対照群とした。測定課題は肩関節外旋方向へのスタティックストレッチングおよびバリスティックストレッチングとした。データ解析として,角度,速度,固定性,トルク値を算出した。
【結果】バリスティックストレッチングにおける角度,速度,固定性にて,理学療法士群が有意に低値を示した。
【結語】理学療法士はバリスティックストレッチングにおいて,適切に起始部を固定し,短い時間かつ小さい角度幅で実施する特徴が示された。