2021 年 33 巻 p. 41-46
本研究では,在宅で生活していて歩行自立度が監視レベル以上の脳卒中片麻痺者31名を対象として,至適歩行時の重複歩時間と,デジタルビデオ動画から測定した時間変数(麻痺側荷重応答期時間・麻痺側単脚支持期時間・麻痺側前遊脚期時間・麻痺側遊脚期時間)との関連を検討している。重回帰分析の結果,重複歩時間には麻痺側荷重応答期時間が最も強く関連した。この結果より,臨床における歩行分析の際,デジタルビデオ動画から測定した麻痺側荷重応答期時間は,重要な指標になると考える。