人類學雜誌
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日本人女子大学生における最大酸素摂取量の実測値と推定値の比較
坂手 照憲
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1977 年 85 巻 3 号 p. 219-227

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抄録

20°C,30°C,40°Cの各気温条件の下で,運動クラブに所属する12名の女子大学生の最大酸素摂取量を,佐藤•津田•山崎(1976)のノモグラムおよびASTRAND-RYHMING(1954)のものなどを用いて推定した。これを実測値と比較したところ,佐藤•津田•山崎(1976)による推定は過大評価,他は過小評価の傾向にあった。特に訓練の程度が高いと考えられる人達を除くと,佐藤•津田•山崎(1976)のノモグラムは,いずれの温度条件においても,一層すぐれた推定を行うことが示された。これまでの研究のいくつかと,最大酸素摂取量について比較するとともに,ノモグラムの実際的効用,温度や訓練が推定におよぼす影響などが論じられた。

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