AUDIOLOGY JAPAN
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第54回日本聴覚医学会主題演題特集号
「両耳補聴」 「特発性両側性感音難聴」
特発性両側性感音難聴の検討
—進行様式の差による検討—
小野 雄一佐野 肇上條 貴裕猪 健志牧野 寛之岡本 牧人
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2010 年 53 巻 2 号 p. 142-149

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抄録

10年以上経過観察できた特難107例を抽出し, 急速型 (51例) 緩徐型 (56例) に分け検討した。発症時年齢分布は緩徐型が10歳未満と40~70歳代に多く2峰性を示し, 急速型は40歳代をピークとした1峰性を示した。初診時聴力型は高音障害型が半数を占め, 低音障害型, 水平型が次に多く両型で差は認めなかった。初診時と最終時の聴力は, 緩徐型は初診時30~60dB, 最終時では60~80dBに分布し聴力の左右差が少ない症例が多く, 急速型は初診時10~60dB, 最終時50~110dBに広く分布していた。めまいを認めたものは急速型27/51例, 緩徐型17/56例, 複数回繰り返したのは急速型19/51例, 緩徐型14/56例であった。メニエール病鑑別のため急速型でめまいの反復例19例を検討した。初診時聴力型では高音障害型が増加し低音障害型, 水平型は減少した。聴力急性悪化時の周波数域は全周波数域の悪化が多く低音域は少なかった。めまいを伴う特難症例もあると考えた。

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© 2010 日本聴覚医学会
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