AUDIOLOGY JAPAN
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原著
小児発達障害専門施設より難聴を疑われて受診した児の検討
和田 匡史泉 修司窪田 和本間 悠介大平 芳則山口 富一高橋 姿
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2010 年 53 巻 6 号 p. 677-681

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抄録
最近10年間に小児発達障害専門施設より当科幼児難聴外来へ難聴を疑われて紹介された小児61例について検討を行った。初診時平均年齢は2歳7か月で, 同時期に当科で難聴の精査を行った小児の初診時平均年齢と変わりなく, 小児科医が言語発達遅滞の原因として早期に難聴の鑑別を行っていると考えられた。中等度以上の難聴は12例 (20%) に認め, 精神遅滞を合併した児に多かった。中等度以上の難聴児に対し, 補聴器の装用を勧め, 装用できた7例は聴覚活用により様々な発達を促すことができた。言語発達遅滞をきたす精神遅滞や広汎性発達障害などの発達障害を診る小児科医にとって, 難聴の有無は有用な情報であり, 双方向の良好なコミュニケーションがとれていることが分かった。一方で, 難聴の診断がつきながら補聴器を装用できない児や受診できない児もいるため, 保護者への難聴を含めた障害受容に対するアプローチ法を改善する必要があると思われた。
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© 2010 日本聴覚医学会
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