要旨: 最近16年間の Audiology Japan (以下, 本誌) の総説と主題演題特集号, 原著論文の推移を検討した。4年単位の推移でみると総説は20編前後であり, 臨床と基礎に関して比較的偏りないテーマが選択されていた。また, 認知症との関連や難聴の社会的支援などの複合領域にまたがるテーマも散見された。主題演題特集号は学術講演会で企画されたテーマに基づく。学会での発表演題数に対して論文として掲載される率は2019年度まで23~31%であったが, 2020~23年では8% (6/73) と減少していた。一方, 通常の投稿経路に基づく原著は, 4年単位で80編程度と安定しており, 聴覚障害児療育と聴覚リハビリテーション領域が増加傾向にあった。