抄録
近年、研究データ管理の重要性が高まりつつある。とりわけ、大容量・大規模なデータを処理する高性能計算機システムでは、入力データ、計算結果等のシステム上で扱われる研究データをどのように管理するかが課題となる。研究データ管理の目的を研究の透明性の確保、研究データの利活用の促進と鑑みれば、高性能計算機システムで生み出される研究データに対しては、その来歴を記録・管理することが必要であると考えられる。本稿では、そのような視点から高性能計算機システム内で扱われるデータの来歴をどのように記録・管理するかについて検討する。その上で、高性能計算機システムにおける研究データ管理を目的とした来歴記録システムの実現に向け、その機能要件を整理する。その後、我々の開発したプロトタイプについて紹介する。