抄録
静岡大学では教室、リフレッシュスペースなど利用の多い箇所から全学無線LANを整備してきた。無線AP未設置の教室が残っている一方で無線APの設置が集中し稠密環境の教室では無線LANの利用拡大に伴う問題が発生する状況となっている。不特定多数が利用する無線LANは外部要因による影響で利用状況が大きく変動するため、無線APの稼働による問題の有無を確認することは容易ではない。
無線LANの品質低下の申告があった教室の調査で、授業時間中は無線LANの接続を継続することに着目し、比較的容易に取得できる無線APの端末接続情報を集計・分析することで発生頻度の低い品質低下事象を検出し対策後に効果確認ができる手法を確立できた。この知見を活かし浜松キャンパスの26教室を対象に集計・分析を行い品質低下事象の発生傾向を把握し有効性が確認できたので集計・分析手法及び改善策の検討について報告を行う。