応用糖質科学:日本応用糖質科学会誌
Online ISSN : 2424-0990
Print ISSN : 2185-6427
ISSN-L : 2185-6427
【ミニレビュー:第8回応用糖質フレッシュシンポジウム】 活性炭触媒を利用した糖変換技術
西村 祐一
著者情報
ジャーナル フリー

2020 年 10 巻 3 号 p. 154-159

詳細
抄録

低炭素・循環型社会を目指したバイオマス素材開発や健康志向の増大による多様な食品素材開発は,Sustainable Development Goals(SDGs)にて提起される課題にも関連し,多くの国や地域にとって重要な研究開発目標となった.このような背景から,古くから食品として身近であり,バイオマス素材でもある糖の化学変換技術は,近年さらにその重要性が高まっている.弊社研究所では,グリーンケミストリーと生産プロセスの合理化を両立させる技術として,活性炭を利用した糖変換技術について研究を行ってきた.活性炭は酸触媒として利用することが可能であり,糖において分子内の脱水反応や分子間の脱水反応による多糖化等へ応用することが可能である.本稿では,活性炭を有効に利用した反応系の基礎的な知見や製品開発例について紹介する.

著者関連情報
© 2020 一般社団法人 日本応用糖質科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top