応用糖質科学:日本応用糖質科学会誌
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【総説:応用糖質科学シンポジウム】酵素処理による新規な澱粉の開発
栗田 賢一 北秋 亘平野原 小百合松原 充
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2023 年 13 巻 2 号 p. 99-102

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抄録

糊化していない生澱粉にアミラーゼを作用させることで,従来の澱粉への化学修飾では実現できなかった特性を持つ澱粉「酵素処理澱粉」を作製することに成功し,澱粉の物性改変のための酵素の新しい利用方法に可能性を見出した.一般的に様々な食品に澱粉を添加することにより目的に応じた食品の食感を改良することが出来るが,一方で食品に澱粉特有のべたつき感が出たり,味をマスキングしてしまったりする欠点があり,食品の食味を損ねてしまうこともある.生澱粉をアミラーゼで処理した澱粉は上記のような澱粉添加時の特有の欠点を改善することができ,食品の味や風味を損なうことなく必要な食感のおいしさを向上させることが明らかとなった.このように,生澱粉にアミラーゼを直接作用させることで多様な効果を得ることができ,広く食品への利用に適応させてきた.また,この生澱粉への酵素反応の技術を利用して,従来の化学修飾と組み合わせることにより,より幅広い食品への食感改良効果の実現が可能になっており,既にいくつかの製品を上市するに至っている.ただし糊化していない澱粉への酵素反応そのものは非常に微細であり,鎖長分析結果などは酵素反応前 (未加工澱粉) と大差ないことが分かっている.現在,その微細なメカニズムを究明中であるが,本稿では研究初期を含めた一連の研究について紹介する.

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© 2023 一般社団法人 日本応用糖質科学会
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