応用糖質科学:日本応用糖質科学会誌
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【総説:応用糖質科学シンポジウム】環状四糖水飴の開発とその物性評価および生理機能評価について
角田 省二 内田 幸信渋谷 大輔内田 智子溝手 晶子大倉 隆則橋本 貴治川島 晶杉本 真智子安田 亜希子三皷 仁志牛尾 慎平山本 晃隆
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2023 年 13 巻 2 号 p. 103-109

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抄録

環状四糖の一種であるシクロニゲロシルニゲロース (Cyclic nigerosylnigerose; CNN) はグルコース4分子がα-1,3結合とα-1,6結合とを交互に繰り返した構造を有している.これまでに我々は,澱粉を原料として工業スケールで製造する製法を確立した.CNNは各種微生物酵素やin vitro消化性試験で分解されないことから低分子の水溶性食物繊維素材として注目していたが,製造効率が低い課題があった.一方,CNNを主成分とする水飴は粘度や水分活性が高く物性面に課題があった.そこで食品応用しやすいCNN水飴の開発に取り組み,低粘度かつ水分活性が低い食物繊維素材としての実用的な製法を確立した.このCNN水飴は分子量に比して高いガラス転移温度を示し,ラットの長期継続投与試験により整腸作用を有することが示唆された.さらに盲腸内IgA量が増加しており従来の食物繊維とは異なる特徴を有する素材であった.このCNN水飴は澱粉や蛋白質など食品成分に対して与える影響が小さく,食品の仕上がりや品質を損なうことなく食物繊維を付与することが可能であった.今回得られたCNN水飴は,低糖質,糖質オフ食品や食物繊維強化食品など健康志向食品の加工において有用な素材になると期待された.

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© 2023 一般社団法人 日本応用糖質科学会
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