応用糖質科学:日本応用糖質科学会誌
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ミニレビュー―応用糖質科学フレッシュシンポジウム―
セネガル種およびセヤル種アラビアガムを分解するビフィズス菌由来の新規機能性酵素の解析
佐々木 優紀
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2025 年 15 巻 2 号 p. 125-130

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抄録

アラビアガムは,マメ科アカシア属“セネガル種”または“セヤル種”から得られる滲出物であり,乳化剤やプレバイオティクスとして食品用途で広く利用されている.我々はこれまでの研究で,ヒト由来ビフィズス菌Bifidobacterium longum subsp. longumの一部の株が“セネガル種”アラビアガムを資化すること,またその増殖には糖質加水分解酵素(GH)ファミリー39(GH39)酵素3-O-α-D-ガラクトシル-α-L-アラビノフラノシダーゼ(GAfase)が重要であることを見出している.本酵素のホモログ検索および機能解析を行ったところ,他のビフィズス菌由来のGH39はそれぞれ異なる機能を有しており, Bifidobacterium pseudocatenulatumにおいては3-O-β-L-アラビノピラノシル-α-L-アラビノフラノシダーゼ(AAfase),またBifidobacterium catenulatumにおいてはβ-アラビノオリゴ糖遊離型AAfase(βAOS-AAfase)として機能することが明らかとなった.本総説ではこれら3種のビフィズス菌由来GH39の機能を比較するとともに,βAOS-AAfaseの発見によって解明された“セヤル種”アラビアガムの糖鎖構造とその分解機序を紹介したい.

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