応用糖質科学:日本応用糖質科学会誌
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総説―応用糖質科学シンポジウム―
腸内フローラケア,口腔内フローラケアに寄与するオリゴ糖素材
近藤 修啓 山川 早紀郡上 彰片野 貴章加藤 光
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2025 年 15 巻 2 号 p. 86-91

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抄録

現代社会では,腸内フローラや口腔フローラのバランスが全身の健康に密接に関わることが注目されている.不均衡は消化器疾患や免疫異常,全身性疾患に関連するとされ,その改善が重要な課題となっている.当社ではこの課題に対応するため,オリゴ糖素材を製造販売しており,本総説では腸内フローラケア素材「Kestose」と口腔フローラケア素材「CIデキストラン」を紹介する.Kestoseはビフィズス菌や酪酸産生菌に利用され,大腸で酪酸を生成し,抗炎症作用や糖代謝改善に寄与する.特にアトピー性皮膚炎の犬における試験では,皮膚炎の症状スコアが改善し,ステロイド使用量の減少が確認された.これにより,ペットと飼い主の生活の質向上に貢献する.CIデキストランは歯垢形成を抑制し,虫歯菌や歯周病菌の増殖を防ぐ効果がある.sucroseが存在する環境でも有効で,従来のオーラルケア素材と差別化されている.臨床試験では,CI配合タブレットの摂取により歯面のプラーク形成が有意に抑制されることが確認されている.これらの素材を活用し,新たな健康ケアの可能性を提案する.

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