応用糖質科学:日本応用糖質科学会誌
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【総説-受賞論文-】 生物機能の解明と応用のための糖鎖自動合成技術および糖鎖ライブラリー合成技術の開発
今場 司朗
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2013 年 3 巻 1 号 p. 50-55

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抄録

複雑に分岐を有する糖鎖を有機化学的に合成するには,ある反応条件でのみ脱保護可能な保護基 (オルソゴナル保護基,orthogonal protecting groups) を駆使し選択的に目的の水酸基を脱保護した後,その水酸基にドナー糖を導入することにより目的の構造を構築している。新たなオルソゴナル保護基として,糖鎖の自動合成・コンビナトリアルライブラリー合成に最適化された保護基であるUCHP基(uni-chemo hydroxyl protection,別名「だるま落とし保護基」)を開発した。本保護基は重合度の違いにより脱保護される水酸基を特徴づけ,重合度を1つずつ減らす操作を繰り返すことにより目的の水酸基を次々に脱保護していくことが可能な保護基である。実際にこの保護基を用いて五糖の自動合成およびガラクトース三糖からなるコンビナトリアルライブラリー合成に成功した。

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© 2013 一般社団法人 日本応用糖質科学会
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