本研究では,石川県の同じ圃場で収穫された支那白花種と金澄20号種レンコンの可食部から分離した澱粉の物理化学的な性質を比較した.両レンコン澱粉のRVA の最高粘度を比較してみると,支那白花は244RVU (77.4°C),金澄20 号が240 RVU (79.0°C) であった.次に,B 型回転粘度計を用いて65°Cにおける粘度を測定してみると,支那白花は3,410 mPa·s,金澄20 号は2,030 mPa·s であった.ところが,60°Cにおける粘度を分析してみると,支那白花は2,720mPa·s であったが,金澄20 号は16 mPa·s であった.以上の結果から,支那白花種由来レンコン澱粉は,金澄20 号種レンコン由来澱粉よりも低温で粘性を発現しやすいという性質が明らかとなった.次に,両澱粉のアミロペクチンを構成する分岐鎖の鎖長分布を比較すると,重合度10以下は支那白花澱粉の方が多かったが,重合度11 から重合度30 までは金澄20 号澱粉の方が多かった.以上の結果から,両澱粉の糊化および粘度特性の差異に寄与している要因として,アミロペクチンの鎖長分布の差異が原因の1 つであると考えられた.