応用糖質科学:日本応用糖質科学会誌
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【総説】 グリセロール生産菌Candida versatilis SN-18 が見せるグリセロール生成機構の新たな展開
水島 大貴 石川 浩介石牧 優規伏屋 瑞季春見 隆文
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2017 年 7 巻 2 号 p. 76-83

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抄録

Candida versatilis SN-18 を用いた微生物発酵によるグリセロール生産を目指し,高糖濃度条件下における本酵母のグリセロールの生成機構を解析した.本酵母は,浸透圧ストレス条件下のグリセロール生成に必須であるglycerol 3-phosphate dehydrogenase (GPD) をコードするCvgpd1 およびCvgpd2 を有しており,それらはゲノムDNA 上に直列且つ近接して存在していた.Cvgpd2 は溶質の種類にかかわらず常に一定の発現を示した.一方,Cvgpd1 はNaCl 存在下では直ちに転写が誘導されるのに対し,20% グルコース存在下では培養72 時間までに徐々に誘導された. いずれもCvgpd1 の誘導に伴ってグリセロール生産量が増加したことから,Cvgpd1 が本酵母のグリセロール生産に重要な役割を果たしていることが明らかになった.さらに,それらの結果は,溶質の種類や培養時間の増加によってもグリセロール生産が制御されていることも示した. 本研究で明らかになった本酵母のグリセロール生成機構は,これまでの浸透圧ストレスと関連付けたグリセロール生成機構とは異なる機構の存在を予測させた.

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© 2017 一般社団法人 日本応用糖質科学会
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