2019 年 15 巻 p. 33-36
サルコぺニア肥満(Sarcopenic obesity)は,骨格筋量・筋力が減少し,体脂肪が増加した状態であるが,定義ならびに判断基準が明確になっていないのが現状である。サルコペニア肥満に対してレジスタンストレーニング,有酸素運動,レジスタンストレーニング+有酸素運動(コンカレントトレーニング)が骨格筋量や体脂肪量などの身体組成,握力,筋力,身体機能などを改善する報告はあるが依然十分とはいえない。今後は定義や判断基準を明確にするとともに,サルコペニア肥満に対する運動の影響を示す知見を蓄積し,サルコペニア肥満に対する運動処方を確立していく必要がある。