抄録
血小板濃厚液(plateletconcentrates:PC)は,白血球の有無とフィブリン構造の性状からleucocyte-poororpureplatelet-richplasma(P-PRP),leucocyte-andplateletrichplasma(L-PRP),leucocyteandplateletpoororpureplasma(L-PPP),leucocyte-poororpureplatelet-richfibrin(PPRF)concentrated,leucocyte-andplatelet-richfibrin(LPRF)concentratedおよびleucocyteandplateletpoororpurefibrin(L-PPF)concentratedの6つのカテゴリーに分類される.今回,抗凝固剤無添加の全血を,血液凝固時間が遅延するポリプロピレン製プラスチック管で遠心分離(400g10分)し2種類のPRPを作製した.buffycoatを含む血漿層の採取で赤色のPRPが得られred-PRPと名付け,血漿層のみの採取で黄色のPRPが得られyellow-PRPと名付けた.血液学的性状分析から,red-およびyellow-PRP中の血小板数に有意差はなく,全血の約1.43から1.28倍に濃縮された.red-PRPには全血の白血球の70%が残存し,yellow-PRPには10%の白血球が残存したが好中球は除去された.この結果から,red-PRPはL-PRPに,yellow-PRPはP-PRPに相当した.次いで,red-およびyellow-PRPをガラス管で遠沈(650g10分)することによりred-PRPゲルとyellow-PRPゲルが生成された.red-PRPゲルの組織学的所見では,下部に白血球と赤血球の混合層,中部に血小板層,上部に圧縮されたフィブリン層がみられ,yellow-PRPゲルでは,混合層はなくなり,下部に血小板層,上部に圧縮されたフィブリン層がみられた.抗凝固剤なし,ガラス管で遠沈するという作製法と組織所見より,red-PRPゲルはL-PRFに,yellow-PRPゲルはP-PRFに相当した.プラスチック管とガラス管の性質および凝固系因子の使用を操作することによって,全血からより有効で安全な種々のPCが簡便に作製され,point-of-care法として臨床応用可能と考えた.