2006 年 18 巻 p. 71-78
膝関節は複雑な6自由度運動を許容しているため, 多種多様なデザインの人工膝関節が製品化されている. しかし, 生体内において各人工膝関節の設計コンセプトが機能しているかどうか解析することは容易ではない. そこで本研究では, フラットパネルディテクターから出力される医用画像とイメージマッチング法を応用することにより, 正確な動態解析を試みている. 本報では, 実際に人工膝関節が置換された被験者を対象に跪き動作時の動態解析を行い, 生体内における大腿骨コンポーネントとポリエチレンインサートの相対運動を明らかにした. さらに, 被験者に依存し, 各機種のコンセプトを発現する運動パターンを確認することができたので報告する.