長時間運転時の肉体疲労は, 主に運転姿勢により起因する. 本研究では, 肉体疲労要因として筋骨格負荷を低減した新しい運転姿勢を矢状面内の着座姿勢とシート着座面形状の最適化により開発した. 開発したシート着座面形状における着座姿勢の生体力学的解析により肉体疲労の直接要因となる筋骨格負荷の低減を確認し, また長時間走行実験において官能評価および生理学的計測により肉体疲労低減効果を検証した. その結果, 定性的に疲労低減効果を確認すると共に, 生体システムにおける色々なレベルにおいて肉体疲労の影響を定量的に確認出来た.