低反発ウレタンフォームマットレスは仙骨など突起部の体表面圧を低減する. ウレタンフォームには圧力分配の性質があるが, 低反発マットレスの体圧分散能がどの材料力学特性に起因するのか把握する必要がある. 本研究では, 低反発と普通のウレタンマットレスを選び, 圧縮試験, 応力緩和試験, 段差試験を行うとともに, 超弾性モデルを用いた理論的予測を行って, 突起部でのマットレスの圧力分配の特徴を調べた. その結果, 一定圧縮ひずみでの応力緩和後に着目した応力−ひずみ曲線において, ウレタンフォームの伸展性が大きい区間が存在し, その応力が低いことで, 低い圧での圧力分配特性が向上していた. また, 圧力が高まると普通のマットレスとの差異が消失した.