主催: NPO法人バイオフィリア リハビリテーション学会
共催: 認定NPO法人高齢市民が活躍するための社会技術研究会
後援: 厚生労働省, 富山県, 公益財団法人日本障害者リハビリテーション協会, 公益財団法人テクノエイド協会, 公益社団法人全国老人保健施設協会, 公益社団法人日本理学療法士協会, 一般社団法人日本作業療法士協会, 一般社団法人日本リハビリテーション工学協会, 日本生活支援工学会
会議名: 第20回バイオフィリア リハビリテーション学会
回次: 20
開催地: 富山県高岡市
開催日: 2016/10/29 -
p. 21-22
近年, 社会の高齢化に伴い脳卒中患者が増加している. 脳を損傷するとその損傷部位に応じた後遺症が残るが,損傷部位周辺を活性させることによって新たな神経回路の構築や機能回復が見込めると報告されている.損傷部位周辺の活性化にはリハビリが不可欠であり,そのリハビリが効果的であるか否かを脳機能計測装置により診断する方法が提案されている[1].脳の活動状態を非侵襲的に調べるにはNIRS (Near Infrared Spectroscopy)による計測が適しており,操作が簡便であることから様々な分野での応用が期待されている.しかし,空間解像度が悪く脳が活性した位置を正確に推定することができないことが,応用研究への妨げとなっている.この問題に対し,頭部における光の伝播を考え,NIRSの計測データから脳活動位置を推定し,空間解像度の改善を目指す研究が行われてきた[2].推定を行うには,膨大な計算負荷がかかるために簡易的なモデルでの推定が主であった.これは実用性を考慮すると必ずしも適していると言えない[3].本研究では,実用性を考慮して頭部モデルを正確に再現し,最小ノルム法を用い計算負荷の削減をした上での推定を行う.最小ノルムにより得られる解は広がりを持っているがその解に対して適切に処理を行うことで,複数の活性における活動位置推定の精度向上を目指す.