北海道ではオジロワシ Haliaeetus albicilla の風車への衝突事故が問題となっている.食物の存在がバードストライクを誘発するかを検討するために,2014-2016 年に北海道で給餌実験を行なった.オジロワシ,オオワシ H. pelagicus ともに食物があると下を向いて飛ぶ頻度が増加した.また,他個体からの干渉の頻度も増加した.下を向いて飛んでいると,ワシ類は正面にある風車を視認できないと考えられている.また,他個体の干渉が原因と考えられる衝突事故が起きていることから,食物の存在がバードストライクを誘発する可能性が考えられた.