2014 年 24 巻 p. 17-23
本研究の目的は,保育所看護職者を対象に保育保健活動の担当状況を調査し,保育所での配置形態による関連を 明らかにし,今後の保育所看護職者の配置に関する課題を検討することである.A 県内の保育所に勤務する看護職 者71名のうちA 県保育協議会の研修会に参加した保育所看護職者41名を対象とし,自作の質問紙調査を行った. 保育保健活動30項目の担当状況を『子どもへの支援』『家族への支援』『多職種・関連機関との連携・協働』の3つ のカテゴリーに分類し,「クラス担当配置」と「フリー配置」の配置形態による差異を比較した.結果,3つのカテ ゴリーのいずれも,「フリー配置」の方が保育保健活動の担当状況の平均値が高かった.保育所看護職者が,その 専門性を発揮し保育保健活動を遂行するためには,配置形態の改善が必要であることが示唆された.