桐生大学紀要
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ヒト最適化バクテリアルシフェラーゼを用いたグレープフルーツに含まれる脂肪族直鎖アルデヒド類の検出
小林 葉子
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2025 年 36 巻 p. 1-8

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抄録
食品には様々な匂い物質が含まれている.これまでに,「食品と共に体内に移行した匂い物質が体内で生理作用を持つのではないか」という仮説のもと研究を進め,匂い物質である脂肪族直鎖アルデヒドのヘキサナールやノナナールが,ラット脳線条体,その切片,ラット副腎髄質褐色細胞腫由来 PC12 細胞のドーパミン放出を促進することを報告している.バクテリアルシフェラーゼは還元型フラビンモノヌクレオチドと脂肪族アルデヒドの酸化に伴い発光する反応を触媒する.ヒト最適化バクテリアルシフェラーゼ遺伝子を導入したヒト胎児腎由来 HEK293 細胞(HEK-lux 細胞)を調製し,脂肪族直鎖アルデヒドを簡易的に測定することを試みた.グレープフルーツには,匂い物質として脂肪族直鎖アルデヒドが含まれている.グレープフルーツのエタノール抽出液を HEK-lux 細胞に添加したところ発光が検出された.この抽出液中の脂肪族直鎖アルデヒド成分を高速液体クロマトグラフィーで分析したところ,オクタナールやノナナールが含まれていた.このことから,HEK-lux 細胞はオクタナールやノナナールの簡易的な測定に有用であり,これらのアルデヒドを含む食品のスクリーニングや組織や細胞内に存在するアルデヒドの検出に活用できると期待される.
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