抄録
平成29年及び30年の学習指導要領改訂では,子どもたちに育成する資質・能力を三つの柱で再整理し,各教科等でどのような資質・能力の育成を目指すのかという目標の明確化により,「子供たちにどのような力が身に付いたか」という学習の成果を的確に捉え,主体的・対話的で深い学びの視点からの授業改善を図る,いわゆる「指導と評価の一体化」を実現することが期待されている。また,生徒や学校,地域の実態を適切に把握し編成した教育課程に基づき,学校全体で組織的かつ計画的に教育活動の質の向上を図る「カリキュラム・マネジメント」に努めることが求められている。文部科学省「小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校等における児童生徒の学習評価及び指導要録の改善等について(通知)(平成31年3月29日)」等に示されるように,授業改善と教育活動の質の向上において,中核的な役割を担うものは「学習評価」である。