労働環境における在宅勤務の広まりはコロナ対応の緊急措置であったが,そのメリットも認識され,仕事は職場で行うという常識が覆った。勤怠管理等の課題はあるが,ポストコロナ期においてもこの勤務形態は日常化するであろう。オンライン授業の広まりによって教育環境にも大きな変化が生まれ,勤怠管理と同様,教師の目が十分行き届かないところでの子供の学習指導や生活指導が新たな課題となる。この非接触・遠隔を基本とするニューノーマルが浸透する状況においては,ICT活用能力と併せて,自律性を高めることが重要要件となる。特に,学校が長期間休業する場合や対面授業ができないような場合,他律に慣れた児童・生徒に自律性が育っていなければ,生活習慣の乱れや学習遅滞が深刻になるであろう。