抄録
オートアナライザーを用いた水中遊離残留塩素の自動分析法の検討を行った。多孔質膜の透過性を利用して検水から発生した塩素ガスを分離し、DPD 吸光光度法で検出し、自動的に比色定量するものである。その結果、検量線は1mgCl/L まで直線性があり、検出限界値(S/N=3)は0.01mgCl/L であった。水道水の分析における変動係数(n=5)は0.15mgCl/Lで5.4%、0.61mgCl/Lで1.4%を示し、5つの水道水における回収率は98~104%であった。本法では遊離残留塩素は選択的に分析されることから、懸濁物質、着色成分や高濃度のNa⁺、K⁺、Ca²⁺、Mg²⁺、Cl⁻、SO₄²⁻、HCO₃⁻、SiO₃²を含む試料であっても分析を妨害しなかった。また、本法では少量の検水(4mL)で1時間に20 試料の分析が可能になった。これらのことから、本自動分析は水中の遊離残留塩素分析に有効な分析法であると考えられる。