抄録
大阪府内の水道原水および浄水を対象にカルタップ、グルホシネート、ジチオカルバメート系農薬、パラコート、ピラクロニルおよびフェリムゾンの存在実態およびその処理性を明らかにすることを目的に研究を実施した。
大阪府内の22浄水場を対象に平成26年6月に採取した原水試料において、2施設からピラクロニルが同濃度(0.00011mg/L)で検出された。しかし浄水中からは検出されなかったため、ピラクロニルは浄水処理により適切に除去されていると考えられた。他の農薬類は、いずれの施設においても原水・浄水試料から検出されなかった。ピラクロニルは平成19年に農薬登録を受けた比較的新しい農薬で、関西地域において出荷量が年々増加していることから今後も注視していく必要があると考えられた。